上司と部下の板挟み。
実家と義実家の板挟み。
同僚と同僚の板挟み。
もういい加減にしてよー!と、思いつつ仕方なく調整する、、、
そんな事、ありませんか?
Mさん(仮)37歳、もそんなひとりです。。
●Mさんのお話●
Mさんは、レディースのアパレルショップの店長さんです。入社して12年。
25人のスタッフを纏めています。キャリアの違い、
ジェネレーションギャップ、
思いの違い、
イザコザもある。
纏めるのは一苦労です、、、ですが、元来面倒見の良いMさんは、
・みんなが平等なように
・時短のママスタッフがちゃんと帰れるように
・みんなが楽しく働けるようにMさんは一生懸命頑張っていました。
*
そして4月になり今年も入ってきた新入社員。
Kちゃん。
彼女がなかなか手強かったんです。●時間なので帰りまーす。
え?仕事は途中ですけど、、、
時間なんで●なんでこんなやり方なんですか?
不便だし古臭いですぅーーー。
代替案?ないですよ!知りませんよw●え、それ、
私にはできないですぅ。●はあ、、
この仕事は私の仕事ではないと思いまーす。●こんなシフトいやでーす!
プライベート優先派!ですそんな感じなので
他のスタッフとKちゃんはだんだん険悪なムードも出てきました。特に副店長のTちゃんと険悪に。
Kちゃん、悪い子ではないんです。2人で話すと少々常識に欠けるけど一生懸命なところもある女の子です。
Mさんはなんとか、
Kちゃんの悩み相談を聞き、
副店長の悩み相談を聞き、
結果、シフトも仕事量も時間的にももちろん気持ち的にもMさんの負担が増えてゆきました。上司である部長に相談しようかな、、、と、思うものの
・俺は忙しいから現場は任せたぞ!
・若者のワガママをコントロールしろよー
・お前に期待してる!お前ならできる!
・新人をやめさせず上手くやれ!うちの部は人手不足だから育ててくれよ!、、、と、いつも言われているので、
自分でなんとかしたいと思って頑張り続けていました。*
そんなある日とうとう、
副店長Tちゃんと新人Kちゃんがバトル!あんたの態度なんなのよー!!!
こんなんだったら辞めてやるー!!!ケンカはやめて~~~~~!!
なんとかおさめなきゃいけない!!止めなきゃ!!
そう思ったMさんは、2人とも!冷静に!話は聞くから!!
と、なだめますが、、店長は何もわかってくれない!
これじゃラチがあかない!
いつまでたっても解決しない!
部長も呼んで話し合いましょう!!!と二人は聞きません。
*
そして行われた話し合いで本音をとことん話し合いました。部長もKちゃんとTちゃんの話をしっかり聞いてくれました。
そして、、新人Kちゃんは、
なんと異動願いを出しました。
本当にやりたいのはこれじゃないんです。と。
それを快くオッケーしたのは部長です。
今では違う部署で活躍中です。部長はMさんにこう言いました。
「まあ、Kちゃんにはここは向いてなかったんやな。お前も抱え込まずこじれる前に相談しろよー。今度からはよろしくな!!」
*
副店長もMさんにこう言います。
「ああ、やっぱり上司に相談して良かったね!
人手不足かもしれないけど、
無理なもんは無理だもんね。
なんか本音で話して、いざ離れてみるとさ、
Kちゃんてサバサバしてて、
案外いい子なんよねー」なんでも、夏休みはなんと2人で海外旅行に行くとか。
めでたしめでたし
*
*
いえ。
Mさんはめでたく無いのです。
確かに騒動が収まって、
一瞬はホッとしました。
でも、、
結局!人手不足とか言ってもなんとかなるんじゃん!!
はあ?なんとか頼むよ、と、あんなに言っといて、1人で抱え込むなって何なん!!
副店長も何???
あんだけ揉めといて、仲良しなんですー??
だったら最初から揉めるなよ!私がどれだけ苦労したと思ってんの?
新人Kも何よっ!
シフトとかつまんない事は相談相談言ってきて、本当は異動したかったなら言えばいいじゃ無い!私の時間返せ!!
私頑張ったのに!
私辛かったのに!
結局振り回されただけ。
最後は部長に泣きついて
結局みんな素直に話して、、
私いてもいなくても同じじゃん。
私だけのけものみたいじゃん。
私だけばかみたい。
私だけ誰もわかってくれない!!!
私っていつもこう!
次は言いたいこと言ってやる!
次は好きなようにしてやる!
*
この最後のMさんの気持ち。。
共感するところはありますか?
*
次は言いたい事言えると思いますか?
そもそも、言えたら解決でしょうか?
Mさんはきっと
辞めるくらい追い詰められるまで、
ギリギリ最後まで
怒って泣いて、また立ち直って、、、
私っていつもこんな感じ。
仕方ないよね。
私、中間管理職だもん。店長だもん。我慢できちゃうもん。
、、と、きっと今まで通りかんばります。
*
実はこのMさんの苦悩は
中間管理職だからではありません。
Mさんは本当は小さな頃から
この感覚の中にいるのです。
そして気付かない限り
この先も降格しても出世しても、
結婚しても、
ママ友付き合いでも、
この感覚は変わらないのです。
バランスを取る(板挟み)→できない→私なんて意味がない!!
を、繰り返してしまいます。
*
それは、
板挟みでなんとか頑張っている状態こそが、
Mさんにとって、
【存在価値がある自分】を感じられる状態だから。
そして常に根底には、
・私はがんばらないといけない
・わたしはわかってもらえない
・わたしは価値がない
という深い、悲しい、思い込みをもっているのです。
*
私もだ、、、
と、いうあなたは、
幼い頃こんな環境ではなかったですか?
・父と母が仲が険悪だった。
・長男長女で、いつも下の子の面倒を見ていた
・下の子が泣いたら両親は来てくれるが下の子をあやす事で精一杯。自分は放置された。
・自分の意思をいうと好きにしなさい、と、1人にされた。
・家族が親戚と仲が悪かった。
そして、あなたは一生懸命、通訳やバランスを取る役割をしていた。。
そんな感覚はありますか?
*
家族がバラバラになる。
自分がひとりぼっちになる。
家族がまわりから孤立する。
その恐怖は子供にとって、
計り知れません。
だから必死でバランスをとります。
だけど小さな子供にそれができるでしょうか。
、、、、そう。できないんですよ。
そして、
みんなのバランスを頑張ってとる→できない→無価値感
このスパイラルに入ってしまうんです。
Mさんが実際にはまり込んでいるスパイラルです。
*
だからね。
この問題を解決する本当の鍵はここ。
小さい頃、命がけでバランスをとっていた、
怖くてたまらなかった、その感覚を癒してあげること。
そして、
みんなのバランスを取ることで価値を証明する人生をやめる!!と、決意することが、解決への必要なテーマなのです。
それができた時、本当の自分自身で自分の人生を歩くことができるようになります。
★おしまい★