家庭内いじめのトラウマといじめられた子の人生への影響

家族連鎖
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こんにちは。
心理セラピストの福満です。

今日は
「家族」「家庭」の中のいじめについて書いていきますね。

これはクライアントさんが「悩み」として「家庭内でいじめられていました」と訴えるというより
「今のお悩みや生き辛さ」を掘っていくと根本原因として明らかになる事が多いテーマです。
本人もいじめられていたことに気付いていない場合もあります。

機能不全家族のなかに隠れている大きなテーマとも言えます。
★こちらは関連記事です

家庭内いじめはどこからくる?原因は?

いじめとは
・人間関係の中で起きる心理的・物理的な攻撃
・自尊心を損なわせ弱体化させることを目的とした長きにわたって繰り返される不快な悪意ある行為

学校はある種「密室」長期で閉塞的な人間関係だからこそ「いじめ」の温床になります。
であるならば「家庭」「家族」はよりいじめの温床になりやすいともいえます。

いじめをする時、する側に起こっているの防衛機制という反応です。
これは心を守ろうとする心の防衛反応です。

・本来「怒り」や「不満」をぶつけたい相手にぶつけられないから弱いものに向ける。(置き換え)
・「劣等感」を持つ人が誰かをいじめる事で、優越感で肯定感を補おうとする。(補償)
そして
・その子をいじめている間は自分がターゲットにならない。
・みんなでその子をいじめる事で、いじめっ子同士が「仲間意識」を持つ。

いじめる側が、自分が傷つかないために誰かをいじめているという事です。
いじめる側には、勝手な「自分にとってのメリット」があるわけです。
そしてどんないじめにも共通していえるのは「いじめる側が自分の感情の処理の為に弱者を使う」という事です。

これは家庭内いじめでも全く同じです。

だから「家庭内いじめ」を始めるのは「親」です。
親が抱える心の問題を子供にぶつけるのです。
・誰かへの怒り
・誰かへの不満
・抱えている孤独
・抱えている不安
・抱えている劣等感

それに向き合わず、家族の中の弱いものへ。基本的には「子供」ですね。
そこにぶつけるのが「家庭内いじめ」です。

家庭内いじめといじめる側のメリット

ここで家庭内いじめの例を少しあげてみますね。
必ずしも子供だけがターゲットではありません。

家族の中の誰かがいつも「できない子」「ダメな奴」として扱われる。
というケース。

・お姉ちゃんはできるのに妹のあんたはいつも駄目ね。
・弟ばっかり優秀でもう兄の事は諦めています。
・お姉ちゃんは馬鹿でダメだ、弟はこんなに賢く可愛いのに。。
・お父さんはダメな父親だ。

だれかを仲間外れにし異端だというメッセージを与えるケース。
・うちはみんな二重で目がぱっちりなのになんでお前は一重なんだろう。
・家族でお前だけ変な事を言うな。
・お前みたいな子はうちの子じゃない。橋で拾ってきたんだ。
・お前はこの家に居場所はない。向こうでご飯食べなさい、部屋で反省しなさい。
・お母さんは○○家の血が入ってないから価値観が違う。



お前には与えない、お前は無価値というケース。
・お兄ちゃんが病気がちなんだからお前を見ている時間はない。愛する時間はない。
・どうせできないんだからお前には習い事をさせない。
・ご飯やおもちゃ、勉強道具など必要なものを与えない。
・女は学歴はいらないから進学させない

などなど、、

そしていじめている側は

こうやって誰かをいじめる事で
・満たされなかった自分の思いのはけ口
・劣等感を埋める
など、自分の感情を満たしたりなだめたり
・家族の一人を一緒にいじめる事で
ターゲット以外の家族が「仲間意識・連帯感・安全・安心」を得る場合もあります。
子供を「しつけ」の名のもとに虐待する夫に従って一緒に虐待する妻や両親と一緒に「ほんとにお姉ちゃんは馬鹿だな」などいじめる兄弟などです。

家族内いじめの隠ぺいと連鎖

そして家庭内いじめで怖いのは、これらの出来事が
「笑い話」とされたり
「親孝行」
「教育・しつけ」
「兄弟の助けあい」
などの言葉で正当化される事。

そして「家庭内でいじめられている子」や「家庭内にいじめがある子」は、この家庭環境によって
「自分が悪いんだ」という感覚や「これは言ってはいけない」「誰もどうせ助けてくれない」という感覚を持っている事が多いので、誰にも言えません。
結果、家庭内いじめは外に出ず、家族の中で悪化していくのです。

また、

・両親にいじめられている姉がこっそり妹を
・妻から虐げら得れている夫が娘を
・父親から虐待を受けている兄が妹を

家族の中でいじめられている人が、またさらに誰かをいじめる連鎖もおきやすいんです。



家庭内いじめはこうして
・家族の中で連鎖し
・家族の中で隠蔽され
・家族の中で循環していきます。


「家族」「家庭」が、安心の場所ではなく、地獄のような場所となっていきます。
直接のターゲットになっていなくても子供にとって「家庭内で誰かがいじめられている」という状況では家庭で全く安心する事ができません。

家庭内いじめの人生への影響

このような家庭で幼少期を過ごすとどうなるでしょうか。
本来、どこよりも安心できる場所であり、
安心感や、愛着を育むはずの「家庭」で安心できず
一番リラックスできるはずの「家族」というメンバーの事を信じられない。

これが「人間関係」のベースになってしまうので
大人になってこんな「生き辛さ」を抱える人が多いんです。
・人を信用できない(親しくなればなるほど怖い)
・人が怖い
・常に見捨てられ不安がある
・自分に自信がない
・人間関係がぎくしゃくする
・権力のある人にすり寄らないと不安
・集団に違和感、疎外感、不満を持つことが多い。居心地が悪い
・居場所がない感覚で溶け込めない

・人を上下で見てしまう

人間関係のトラブルやもめ事が多かったり、みんなといても
孤独感を抱えやすい人が多いです。そしていつも不安な事も特徴です。

【解決へ】あなたはいじめられる存在でもないしいじめる必要もない

ではこの問題はどう解決していけばいいのでしょうか。

「家庭内いじめ」
を始めるたのは「親」です。
親が抱える
・誰かへの怒り
・誰かへの不満
・抱えている孤独
・抱えている不安
・抱えている劣等感
それに向き合わず、自分の感情を「家族の弱い人」にぶつける事が
家庭内いじめの始まりだと言いました。

残念ながら、親を変える 事はできません。
親に「あんたのせいでこうなった――!」といったとしても、あなたの問題が解決するわけではありません。
あなたの心の傷が癒えるわけではありません。

あなたがこの「生き辛さ」に気付いて、解決したいと思ったら、
あなた自身が今自分の抱える
・誰かへの怒り
・誰かへの不満
・抱えている孤独
・抱えている不安
・抱えている劣等感

これに「私は向き合う」と決める事が必要です。いじめをした親とは違う生き方です。

そして家族の中で受けた心の傷、トラウマを癒して、自分を取り戻していく事が必要です。

親は向き合わなくて家族にぶつけたかもしれない。
でも、あなたは同じことをしなくていいし
その、ぶつけられた「いじめ」を受け入れなくて良い
んです。

あなたの家族がどうだったとしても
あなたの生き方はあなたが選べるんです。


あなたは、いじめられていい存在なんかではありません。
幸せになっていいし、安心して人と繋がる力を持っています。

それを忘れないで下さいね。

そしてサポートさせてくださいね。

 

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