【可哀想なゴミ箱役が安心】という生き方物語

人間関係
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こんにちは。リトリーブサイコセラピー、大阪の心理セラピスト、福満 多岐子です。

今日はとあるAちゃんの体験をお話ししますね。
ある東京の下町での、30年ほど前のお話です。

第一章・平成時代。可哀想な「お嫁さん」

ある学校でこんな宿題が出ました。社会の時間です。

先生
先生

日本には広いんですよ。色んな土地があり方言があります。おうちの人や親せきに方言を聞いてきましょう。

皆さんのところにはなかったでしょうか。私はありましたよ。。
今なら「ネットで検索」で即終了の課題ですが。。


で、Aちゃんはお母さんに「方言教えて!」って聞いたんですね。すると

それなら、〇子さんに聞くといいわ!あの人は地方の出身だから!面白い方言を知っているよ!

〇子さんとは近所に住んでいる親戚のおばちゃんです。
〇子おばちゃんは、お母さんのお兄さんの奥さん。

いわゆる「長男の嫁」でおばあちゃんとおじいちゃん夫婦。○子おばちゃん夫婦。そしてその娘。
Aちゃんの5歳下のいとこの5人で、Aちゃんの近所に住んでいます。

Aちゃんはある日曜日に方言を教えて貰いに行ったんです。

Aちゃんが行くと
おばちゃんはにこやかに迎えてくれ「方言教室」が始まりました。
小さないとこも一緒です。

「こえなげるのいだわしな!!!」わかる~~~???
「これを捨てるのはもったいないな」って意味よ!!フフフ。

キャハハハ!面白い!!

Aちゃんは興味深く聞いていたんです。いつもおとなしいおばちゃんも誇らしげで楽しそうでした。

でも途中から空気が一変しました。
おばあちゃんとお母さんが入ってきたんです。

ばあちゃん
ばあちゃん

あらあら先生気どりかしら??ホントに!田舎の人は何言っているかわからないし方言て下品で。変なこと教えないでね。

あ。お義母さん、すいません

お母さん
お母さん

もうお母さんったら。ごめんなさいね~~~~。でもほんと、田舎の言葉って意味わからないわよね。兄貴もいぱだだなん連れてきたなって。あはは。あ、あってる?「いぱだだ」って「奇妙な」って意味よね。あはは。

そう。いじめ。マウント。。。
昭和にはよくあった嫁姑問題と言ってしまえばわかりやすいかもしれませんが。いじめです。嫌味です。ひどい!

そう感じたAちゃんはいたたまれません。
学校で「方言でからかったりするのは良くない」って習ったばかりだしね。

何よりおばちゃん。。苦しそうでひきつった笑顔なんですもの!

Aちゃん
Aちゃん

ちょっと!おばあちゃん!せっかく教えて貰ているのにやめてよ。!ひどいよ!お母さんも何!!

ところがおばちゃん自身がこういうのです。

Aちゃん♥私は何も思っていないわよ。お母さま。お姉さま。ちょっと調子に乗ってしまいました。

そうよね。Aちゃん。冗談なのよ。私たちは仲良しなのよーー。

そうよ。っていうか〇子さん。コーヒー飲みたいわ――――そろそろ。

ええ!!!お母さん自分で淹れなよ、何その言い方!!

Aちゃんは、普段優しいおばあちゃんとお母さんの意地悪さにもびっくりだし、おばちゃんの為にも怒りました。
ところがおばちゃんは、、、

Aちゃん。いいのよ。すいません気が利かなくて。いつもご指摘ありがたいです。ちょうど私ものどが渇きましたし。。すみませんすみません。

そういって台所へ。

何だか腑に落ちないAちゃんは、台所へ行きます。
するとおばちゃんは。

泣いていました!!!!
やっぱり悲しいんじゃん!!

ちょっと!おばちゃん!!
大丈夫?やっぱり嫌なんだよね??

大丈夫よ。。私が大げさなだけ。お姉さんもお義母さんもとても良くしてくださるわ。。ちょっと言い方を知らないだけなの。私が傷つきやすいだけなの。。でもAちゃんは優しい子ね♥大好きよ。でも泣いてたって言わないでね。

。。。。。そばでは、おばちゃんの娘である小さないとこも心配そうに見ています。

おばちゃんって可哀想だな、でもなんかイライラするな。なんで「嫌」っていわないんだろ。泣いてるくせに。Aちゃんは違和感も持ちますが

でもやっぱり悪いのはお母さんとおばあちゃんだし可哀想だと感じました。

だからその後も度々「おばあちゃんやめなよ!」とかばうのですがおばちゃん自身が「まあまあ、良いのよ。」「皆さんに教えて貰っています。」「すみません」と受け入れるのでどうもできないし、そんな自分に罪悪感を感じるしでだんだん関わるのをやめていきました。

おばちゃんはいつもこんな感じだったそうです。
いつもニコニコ、嫌味を言われても理不尽な事を言われてもされても、決して嫌とは言わない。人の下に入って言う事を聞く。

親戚同志の集まりでも、ご近所でも、会社でも。

でも、Aちゃんや自分の娘や、何人かの優しい人の前では辛そうなそぶりを見せる。。

不思議な事にそれは、学校の行事等で他のママ友どうしでも、いつも。同じようなポジションにいたそうです。

第二章・ゴミ箱役のメリットがやめられない

さてこのお話し。

たしかに「おばちゃん」は可哀想かもしれません。嫁姑って昔はあったのかな?ひどいな。と思うかもしれませんが。おばちゃんはどこでも「嫌なこと」「理不尽な扱い」を笑顔で受け流すという事を選んでいました。
、、とすれば問題は「相手」だけではないですよね。。

これを「ゴミ箱役」と呼んでいます。自ら買って出ている役割です。

そして「でも辛い。」という気持ちを、意地悪する相手ではなく自分をかばってくれる相手に見せるんです。。。

ゴミ箱役をすること。そしてそれを優しい誰かに見せる事。これ実は両方にメリットがあるんです。

◆意地悪されてもニコニコして、下に入っていう事を聞いていれば、ゴミ箱役でいれば

・それ以上意地悪されない。
・コミュニティーにいられる。

・孤独にならない。
・平和が保たれる。
・相手から指示が貰える


◆そしてその姿を、ゴミ箱役の自分を見せていれば

・自分は良い人でいられる。相手が悪いんだから。
・かばってもらえる慰めてもらえる。
・味方してもらえる。
・人と繋がりが出来て孤独にならない。


こんなにたくさんのメリットがあるんです。

一人じゃない。
慰めてもらえる。
居場所がある。
この大きな安心感と、ゴミ箱役、、というしんどさがセットになっているんです。


だから逆に「対等」に付き合ってくれる人を避けてしまったり、、
そしていつの間にか、自分を下に扱う人とばかり過ごしてしまう。。


この生き方は辛いですよね。

辛いけど。。。
メリットが手放せない限りやめられません。

第三章・そして令和。生き方は連鎖する

で、ね。
令和の今。。Aちゃんは最近びっくりしていることがあるそうです。

令和のAちゃん
令和のAちゃん

最近、娘の学校が同じだから、PTAとかでさ、いとこと交流があるんだけどさーーーーーーーー
同じなのよ。。。おばちゃんと、、なんか空気感がさ。。不思議。。

そうなんです。
いとこは、おばちゃんとそっくりに、この「ゴミ箱役」をしているんだそうです。

もちろん、親と子供が同じ生き方になるとは限りません。

でも、、
子供ってずっと横で、見ているんです。親が辛そうだったら特に。心配しながら寄り添っています。

ゴミ箱役をしてきたお母さん。
可哀想だったお母さん。
でも、そうしないと「居場所がない」と言う感覚。。

そして戦わないお母さん。
子供は、親の愚痴のゴミ箱役になっていきます。

そういう根底の感覚を飲み込みながら、無意識にお母さんと同じ生き方をしている。。
そんな事は多いんです。

あとがき

ここで、今日の物語はおしまいです。

自分がゴミ箱役やってるな。。って感じた人はこの問題を早く解決する事をおすすめします。

なぜならこれを続けるとしんどいだけでなく、人の事がどんどん嫌いになっていってしまうから。
しかもそれと同時に、長引かせれば長引かすだけ、ゴミ箱役をやめる恐怖が大きく膨らんでしまうから。
悪循環なんです。
「もう何歳だし、、」というのは関係なく、気付いたのに続けることが問題を強化してしまうんです。

そしてもう一つ。
意地悪する方が、嫌味を言う方が、、、つまり「ゴミ箱扱いする方」が悪いのは勿論当たり前です。
でもそこで「相手のせいだ!」ばかりに目が行くのは気をつけたいところ。

だってそれがメリットであり、抜け出さない言い訳になってしまうから。

ほら「向こうが悪い」「私悪くないのに」「私可哀想」で、、
ある種そうやって、かばってくれる人をコントロールしながら、自分では「NO」と決して言わない。。

これだと結局かばってくれる人を逆に自分の「嫌な気持ち」のゴミ箱にしているようなもの、です。

だから気づいたら。

「ゴミ箱役」手放すって決めて。これを手放す恐怖と向き合う方事をおすすめしています。

自分を「ゴミ箱」のように扱う相手とは「離れる」または「自分をそんな風には扱わせない!!!」ようにできる事。それが大事だと思います。だって大切な大切な「自分」を、あなた自身で大事にして欲しいから。



それではまたねーーーーーーーーー。

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